盗聴法<組対法>に反対する市民連絡会 >
   

【声明】
子どもたちを警察の監視下におく少年法「改正」案に反対します

盗聴法(組織的犯罪対策法)に反対する市民連絡会

2007年2月10日


 私たちが廃案を求めている「共謀罪新設法案」と同じく、衆議院法務委員会で継続審議となっている「少年法等の一部を改正する法律案」に私たちは強く反対します。
  政府は、少年犯罪が凶悪化し増加している、子どもたちに規範意識が乏しくなっているなどとして、「少年法等の一部を改正する法律案」を国会に提出して、その事態を改善すると主張しています。しかし、この法案には問題点が数々あり、私たちは特に以下について認めることはできません。
1.少年を育てることから処罰することへ転換。
2.「犯罪を犯す恐れのある疑いのある少年」を発見した場合、警察官が調査できる。
3.警察官は調査に必要がある場合は、少年、保護者、参考人を呼び出し、質問することができる。
4.警察官は、調査について公務所又は公私の団体について必要な事項の報告を求めることができる。
  これでは対象があいまいで広すぎ、ほとんどの子どもが警察の監視、調査の対象とされます。14歳にならない子どもも警察で調査されることで、えん罪も多発するでしょう。しかも家庭、学校、塾、地域・自治体などまで調査の対象となり、警察権限が拡大されて監視、管理社会を推進することになります。私たちが反対してきた「共謀罪」と軌を一にするものと言わねばなりません。
  「改正」案には、少年法の本来の理念である子どもたちを温かく育てる視点が無く、力によって服従させようとするものです。子どもたちは人々をつなぐ「信頼」を培うこともできず、生きる力を萎縮させ、問題を拡げるばかりで何の解決にもならないでしょう。子どもは成長過程の悩みの中で法に触れる些細な行動を取ることもよくあることです。この「改正」案はそうした子どもたちを追いつめ、希望を失わせるものでしかありません。しかも、少年犯罪の増加、凶悪化は、統計を見ても事実でないことは法務省自身がよく知るところです。
  小学生の自殺さえ珍しくなくなった今、政治がなすべきことは管理や厳罰ではなく、
子どもたちが愛情に包まれて、それぞれの可能性を伸ばしていける社会環境を整えることです。親や教師、学校を責めるのは政治の責任放棄です。
  昨年12月、政府・与党は子どもたちを政府に従順な人間に仕立てる教育基本法改定を強行しました。少年法等の改定も同じ発想のもとにあります。人間を人間と思わない政府の姿勢こそ改正されなければなりません。
  警察権限を拡大し、市民を監視、管理する共謀罪の新設と少年法等の「改正」に、私たちは断固として反対します。