盗聴法<組対法>に反対する市民連絡会 > 【なぜ共謀罪に反対するのか】>共謀罪に反対する声明・意見書 index
   

【資料】 共謀罪の新設に反対する声明

 
  日本マスコミ文化情報労組会議 2005年10月20日
     

 

 与党圧勝に終わった衆院選後の特別国会に、政府は「共謀罪」の新設を目的とする法改正案を上程した。過去2回上程されながら、厳しい批判を浴びて実質的審議にすらなかなか進めなかった、いわくつきの代物である。わたしたち日本マスコミ文化情報労組会議は、人間の内心を取り締まり、「思想・信条の自由」を、さらには「言論・表現の自由」「知る権利」をも危うくするものとして、共謀罪の新設に断固反対し、廃案とするよう求める。

 共謀罪の最大の問題点は、未遂を含めた実行行為を処罰対象とする現行の刑法体系の原則を根本的に変え、実行行為以前の精神の営みまでを取り締まりと処罰の対象にしてしまう点にある。日本の法体系、さらには民主主義の根幹にかかわる問題であるにもかかわらず、国民的な議論もないままに、関連法令の一部手直しといった矮小化した形を取って、特別国会の場で一気に可決、成立にもっていこうとの姿勢は、それ自体、民主主義を破壊する暴挙に等しい。
  共謀罪新設を柱とする法改正案は、2000年に国連総会で採択された「国際組織犯罪防止条約」の批准に必要な国内法の整備のためだと説明されている。しかし、法改正案では共謀罪が適用される団体の範囲も、対象になる犯罪の範囲も何ひとつ明確にされていない。また、共謀があったことを捜査・公安当局が立証する方法は極めて限られている。内部からの密告か、外部からの尾行、盗聴、隠し撮り、電子メールや郵便物の無断チェックなどしかない。共謀罪の新設が引き金になって、これらの行為が広く合法化される事態が必ず到来する。そうなれば、憲法が保障する検閲の禁止、通信の秘密は有名無実のものとなる。

 同時に、こうした動きが、いわゆる「ビラまき逮捕」の続発にみられるような特定の政治的主張を狙い撃ちにした弾圧が現に起きている中で進もうとしていることに危機感を抱いている。国民保護を大義名分とした有事法制への放送メディアの取り込みなど、「言論・表現の自由」「知る権利」は危機的状況にある。こうした流れの果てに憲法9条が改悪されるならば、日本は自由な言論を封殺し、米国に従って世界中、どこででも戦争に加わることができる国になってしまう。
  わたしたち日本マスコミ文化情報労組会議は自由な言論、自由な表現活動を守り、共謀罪のみならず「言論・表現の自由」「知る権利」を脅かし、憲法を改悪しようとするすべての動きに断固反対することを表明する。

2005年10月20日
日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)
議長 美浦克教

     

 
日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)のホームページ  http://www.union-net.or.jp/mic/index.html に掲載されています。

日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)は以下の団体が加盟する組織です。

-加盟組合-
日本新聞労働組合連合(新聞労連)
全国印刷出版産業労働組合総連合会(全印総連)
日本民間放送労働組合連合会(民放労連)
日本出版労働組合連合会(出版労連)
映画演劇関連産業労組共闘会議(映演共闘)
全国広告関連労働組合協議会(広告労協)
日本音楽家ユニオン(音楽ユニオン)
電算機関連労働組合協議会(電算労)