盗聴法<組対法>に反対する市民連絡会 > 【なぜ共謀罪に反対するのか】>
   

【資料】 民主党法務委員、ネクスト・キャビネット大臣にあてた要請書

 

 

 

要請書
共謀罪新設法案は廃案で頑張ってください
盗聴法に反対する市民連絡会

日本消費者連盟 TEL 03-5155-4765
JCA-NET(広報室) TEL 070-5580-0563
ネットワーク反監視プロジェクト(小倉) TEL 070-5553-5495
info@tochoho.jca.apc.org

2005年7月19日


 共謀罪新設法案は言論・思想取り締まり法ともいうべき危険極まりない悪法であり、廃案以外にないと考えます。その理由は以下です。

1.実行されなくても、話し合い、「合意」しただけで処罰できます。
  共謀罪は、刑法で4年以上の刑が科せられる犯罪について実際に犯罪が 行われなくとも、話し合い、「合意」しただけで処罰できるという、言論・思想取り締まり法です。このような法律は、「透明・公平・公正なルールにもとづく社会」(民主党基本理念)と真っ向から対立します。

2.共謀罪は明らかに違憲です。
  共謀罪新設法案は、既遂犯処罰を原則とする現行刑法体系を根本からくつがえすものであるばかりか、言論・結社・思想の自由を保障する憲法第21条を侵害する違憲の法案です。
  この法案がつくられ、「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」に加えられると、同法は言論・結社・思想取り締まり法として、破防法を上回る深刻な人権侵害を引き起こすことは疑いありません。民主主義は崩壊してしまうでしょう。

3.政権政党を利し、政治活動を規制する格好の道具になります。
  共謀罪には、公職選挙法など選挙運動に関わる活動も対象になります。この間の自民党や警察による野党の政治活動取り締まりの動向から、共謀罪が野党の選挙運動の監視と摘発に利用され、政権交代を意図的に妨げる道具となる危険性がおおいにあります。

4. 以上の問題は、共謀罪の本質に関わり、妥協の余地はありません。
  共謀罪新設法案は修正などでは、その危険性を制限することのできない危険極まりないものであり、団体や政党の活動を取り締まる、自民党など与党の支配を恒久化させるための野党規制法です。廃案しかない法案です。

 あまりにも問題の多い同法に民主党が妥協することは、党の将来に取り返しのつかない打撃を与えることになるだけでなく、党の基本理念にあるように、民主党が既得権益と闘おうとするのであれば、与党を利し既得権益を強化する共謀罪に賛成することはありえないと私たちは、固く信じています。

 以上の理由から、私たちは、「「国民主権・基本的人権の尊重・平和主義」という憲法の基本精神をさらに具現化」することを党の基本理念とする民主党がこの法案に対して廃案という立場で臨まれるよう要請します。


 

【補足説明】修正案による対応に反対する私たちの考え方

 上記のように、共謀罪の本質的な性格から修正に応じるべきではないという基本的な態度を述べましたが、以下若干の重要な論点の補足説明をいたします。

 私たち市民団体は、修正で同罪が成立するよりは、野党が同罪に反対し、共謀罪廃止の立場を堅持していただくことの方が重要と考えています。というのは、修正を認めるということはどのように修正しようと、基本的には同罪の新設を認めるという立場に立つことを意味します。一度修正で認められた法は、必ずといってよい程修正につぐ修正で、その法律の悪い問題点がより強化されてくるものです。
  逆に危険性が指摘され、国会などで議論が二分されるようになり、与党の強行採決でつくられた法案は、以後、野党、市民の監視の結果、使いにくい法律になります。そのことを破防法反対運動、盗聴法反対運動は示しています。

 国民的な大反対運動に直面し、辛うじて成立した破防法はその問題性のゆえに、一度も団体条項が適用されたことはありません。また1999年に野党と世論、市民の 強い反対をおしきってつくられた盗聴法は、いまだ8件(2002年2件、2003年2件、2004年4件)しか適用されていません。それは野党(計11回衆参で同法の廃止法案提出)、市民の強い同法適用に対する監視があったからです。
  修正したとはいえ、いったん与野党合意で採択された法律の廃止は、政権の交代があっても困難です。道理がないからです。しかし、国会で議論が二分し、与党の強行採決でつくられた法律は、政権交代で廃止することは可能です。道理があるからです。

 私たちは、政権をめざす民主党が、市民の自由で自発的な活動、運動を規制する共謀罪の廃案の旗を鮮明にして、頑張りぬいていただきたいと考えています。私たち市民団体も全力をあげて世論をおこし、頑張ります。
  私たちは、必ず自民党政権崩壊の日がくるものと確信しています。そのときこそ、民主党と市民の手で、悪法・盗聴法などの廃止を実現できるものと確信しています。